加齢性難聴の原因として動脈硬化(血管の老化)の関与が注目されています。
動脈硬化に対する危険因子は高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症、肝腎疾患、肥満、運動不足があります。
動脈硬化の程度は頸動脈超音波検査を用いて計測する頸動脈内膜中膜複合体肥厚度 (IMT)と相関しますので、当院では加齢性難聴の患者様にこの検査を実施しております。
個々の患者様の現在の加齢性難聴の程度や補聴器活用の適否、動脈硬化の程度やその原因の検査、その患者様に適した加齢性難聴の予防や治療に関する最新の知見などの情報や助言を提供しております。
難聴は認知症、うつの危険因子であり、難聴を自覚して早くからの補聴器の装用が推奨されていますが、加齢性難聴の進行を阻止して補聴器の出費が無く、晩年まで自分の耳で聴くことが可能であることを目指して診療に努めております。
加齢性難聴は50代から始まり60代から急激に進行します。聞き返しなど難聴の兆候がみられる患者様は、早く対処されたほうが良いのでご相談してください。